エブセレ運営者/代表
VCとスタートアップのことに精通しており、
これまで学生から50代まで累計1000人以上のキャリア相談を
受けてきた20代女性起業家
実際にベンチャーで働きたい相談から、
そもそもベンチャーってどういうの?まで幅広くお話伺います。
GPのおさらい

GPとは、General Partner(ジェネラル・パートナー)の略で、ファンドの運用者です。
ファンドの運用者、つまり“VCという組織が保有するお金を自由に使える人”と理解しておいてください。
機関投資家や富裕層から集めた資金を運用する投資のプロ集団を指します。そして、集めた資金をベンチャー企業に投資して運用するプロ集団をファンド=VCというのです。
今回は、VCの社長でもありファンド運用者でもあるGPという人に注目していきます。
GPのおせっかいハンズオン
GPというのはファンドの運用=「お金を投資する」だけが仕事ではありません。ベンチャー企業に出資を行った後もたくさんの仕事があります。
VCの説明の時に“リターン”のお話をしたと思いますが、
GPはベンチャー企業に出資した後「出資したベンチャー企業を成長させる」役割があります。
出資したベンチャー企業と日々コンタクトを取り、ベンチャー企業がうまく行っている時は一緒に喜び、逆にベンチャー企業が危機に瀕したときやうまく行っていない時は一緒に解決策を考えます。
VCがベンチャー企業の伴走者と呼ばれるのもわかりますね。
簡単に言うと、ハンズオンとは「経営に深く関与する」ことです。売上を上げるためにベンチャーの社長と一緒にビジネスモデルを練り直したり、ベンチャー社長にクライアントや業務提携先を紹介したり、会社に必要な人材を探してくれたり、ベンチャー企業の宣伝もしてくれます。
GPは社長よりも会社に詳しい
GPはベンチャー企業深く関与しています。そのため、GPは社長同様、出資したベンチャー企業のことを深く理解している必要があるのです。
GPは投資したベンチャー企業の全体の動きを把握しています。
どのタイミングで追加資金が必要になるか、どんな社員がいるのか、はたまたこの会社にはどんな人材が必要かなども考えています。
「次に会社が取るべき行動」「会社に訪れるかもしれない危機」を予測する能力、
つまり会社を先読みするスキルがとても高いのです。
事実、VCの内部では日々「出資したベンチャー企業が今後どのようになるのか?」をGPや他の社員含めみんなで考えています。
100%順調に行く時、どのようなことが起こるだろう?
70%順調に行く時、どのようなことが起こるだろう?
50%の確率でうまくいきそうな時、残りの50%の可能性を高めるために何をするべきだろう?
このままだと通常の30%の確率でしか順調にいかない。今必要なこと・アドバイスできることはなんだろう?
と「この状況の時、出資したベンチャー企業はどうなっているのか?どうすればさらによくなるのか?」をGPの人たちは考えています。
judge100は「VCの視点で成長するベンチャー企業を見極める」というスローガンなのですが、VCのことをよく知らなかった人からすると意味のわからないキャッチコピーかもしれません。
VCが成長するベンチャーを見極められる理由は
VCの社長であるGPが常にベンチャーの社長以上にベンチャー企業を見ているから
なのです!
ベンチャー業界では、先読みする力・予測する力のことを「目利き力」といいます。
GPの人たちは「会社を見る目利きの力」「人を見る目利きの力」
がとても高いのです。
「人を見る」目利きについてあと少しだけ書きますね。
GPの人たちはベンチャー企業に出資をするときにある共通の条件を持っています。
それは、「この人に出資したいかどうか」です。
GPは“成長するベンチャー企業を見分けて”出資をしていますが、言い換えると
会社を成長させることのできる人間を見分けているのです。
つまり、会社を見分けるというのは「人を見分けること」と同意であるということです。