近年、スタートアップの誕生が後を絶たない。
これまでは大学を卒業して、一般企業に定年まで勤めるというのがオーソドックスな人生だった。

しかし、転職や副業が当たり前になりつつある昨今の日本社会において、起業という選択肢もまた当たり前になりつつある世の中へと変貌を遂げていった。

しかし、こう考える人も少なくないのではないのだろうか。

 

「このサービス、どこかで見たことない?」

 

そう、多くの起業家が誕生しているが、似たようなサービスで溢れかえっているのもまた事実だ。

既存のサービスの穴を見つけ、差別化を図り起業する。
この世は類似サービスで溢れかえっている。
数が増えると、必然的に同じようなサービスが出てくるのは仕方のない事だ。

確信的なアイデア・まだ誰も考えついた事のないようなサービスを生み出して起業できるなら良いが、それはほんのわずかな天才にしかできない偉業である。

多くは、他社がすでに走らせているサービスに新たな付加価値をつけて新たなサービスとして世に送り出している。

特に駆け出しのスタートアップにとっては、これまでの偉人たちが残した今尚あるサービスは、参考にすべきものも多くある。
それはサービスだけに留まらず、手法や戦略においても同様だ。

そんな中、『似ている』サービスではなく、
「どう考えても同じサービスでは?」と目を疑ってしまうようなサービスも存在する。

所謂、“パクリ”サービスだ。

今回は、そんな世の中に溢れるパクリ(と捉える事のできる)サービスをご紹介していきたい。

※反感や誹謗中傷を買わないためにも、敢えて「どちらがパクってどちらがパクられたか」は明記せずにご紹介していきたい所存である。

 

Check Inn」と「minute

 

minuteを提供するのは、株式会社Journey。そして、Check Innは株式会社アラン・プロダクツが提供。どちらのサービスも「後払いができるホテルの予約サイト」を運営している。

両者のサービスサイトを見てもらいたい。
パッと見、ほぼ同じにしか見えない。

違うところといえば、「24時以降のチェックインOK!」という文言があるかないかぐらいではないだろうか。

ただ、minuteの方が行き先指定の際に、あらかじめ選ればれそうな候補をいくつかピックアップしてくれる良心設計と、人数が選択できる。

また、「こんな時に」として実際のユーザーの声が読めるのもまた良い。

一番の大きな違いといえば、後払いの決済方法ではないだろうか。

Check Innの方は、Paidyのみしか後払い決済方法を取っていない。

一方minuteの方はコンビニやATMで決済が可能である。

Paidyをダウンロードしていないユーザーにとっては、断然minuteの方が利便性の高い、ユーザーファーストなサービスではないだろうか。

どちらがパクリでパクられたかは定かではないが……

 

 

CASH」と「DMM AUTO

 

次に紹介するのは、DMMに70億円で買収されたCASHを運営する株式会社バンクとその親会社のDMMだ。

(バンクはのちに5億円でDMMからMBOをして独立しているため、現在は親会社ではない)

この両者が始めたサービスは、いわゆる中古車買取のサービスである。

アイテムをスマートフォンで撮影するだけで買取する通称「質屋アプリ」のCASHを運営している株式会社バンクは、2018年9月に中古車買取サービスを開始するとリリースしている。

一方、DMMは2018年6月に、スマホで完結する中古車買い取りサービス「DMM AUTO」をスタートさせている。

この頃はまだ、親会社と子会社という関係性もあることから、パクられたパクったの匂いがプンプンするが……そこはあえて言及せずにいよう。

 

 

LIFULLトランクルーム」と「モノオク

 

最後にご紹介するのは、株式会社LIFULL SPACEが運営するLIFULLトランクルームと、モノオク株式会社が提供する「モノオク」である。

モノオクは、空いてるスペースを物置場所としてユーザー同士でシェアできるサービスである。

そして、LIFULLトランクルームは、レンタル収納スペースやトランクルームを検索・利用できるサービスである。

シェアリングサービスが普及する日本で、新しいサービスとしてスタートアップが「空いてるスペースを物置として活用すればいいのではないか」と考案して始まったサービス。

それらが、モノ(物件/収納スペース)とカネ(資金)と情報(掲載数)を兼ね備えた大手企業に真似されている構図に見えて仕方がない…。

ただ、ある場所では代表の心の叫びのようなものもSNSで見られたから、このパクリ(に近い)行為は衝撃的なものだったのだろう。

 

これまで国内のスタートアップに限定して類似サービスを紹介してきた。
しかし、日本だからか性格が出ているのかはわからないが、控えめなパクリな気がする…のは私だけだろうか。

もっとパクリだけあって露骨なものを想像していた求めていた方も、もしかしたら多いのではないだろうか。

そんな方のために、スタートアップのパクリ企業として有名なドイツの“ある会社”について少し話をして、締めたいと思う。

 

 

「アメリカと中国以外の地域で」世界最大のネット企業になる
ドイツのスタートアップのパクリ度合いがすごい

 

2007年にベルリンで設立されたネットビジネス関連の企業である「ロケット・インターネット」という会社。

この会社、何で有名かというと、タイトルでもわかる通り、とにかくアメリアで流行ったスタートアップのビジネスモデルをパクり、競争の激しくない国・地域でサービスを展開することに長けているスタートアップである。

そして、グローバルで展開しており、世界で約3万6千人もの社員を雇用しているのだからさらにすごい。

通常、パクリで生きている企業というのであれば誹謗中傷がひどく、このように紹介できない気がする。

(あるいは酷すぎて早々に畳まなければならない圧力を周りからかけられる・・・)

にも関わらず、このロケット・インターネット社(以下ロケット社)は賞賛される一面も持っているのである。

ロケット社は会社の規模や行動にもさることながら、もっともすごいのは「パクリのスピード」である。

なんと、100日以内にアメリカで流行しているサービスをローンチして宣伝戦略まで立案するのだ。

当たらなければ即撤退というなんとも清々しい企業である。

「半年以上同じプロジェクトをしている人間はロケット社にはいない」と言われるほど、新規事業(とは言ってもパクリだが)を立ち上げてローンチして動向を見るという事業単位でのPDCAサイクルを回すのが異常なほどできるスタートアップなのである。

ロケット社は2014年にフランクフルト証券取引所に、時価総額60億ユーロ(日本円で7500絵億円)で上場したが、その3年後には半分以下の時価総額にまで落ち込んでしまった。

どれだけコピーに優れた企業であっても、それが展開される地域に合うか合わないかは、リリースしてからでないとわからない

だからこそ、数打ちゃ当たる戦法となってしまい、会社の信頼や売り上げは安定しないからこそ、企業価値も安定はせず下がってしまった。

成長を遂げているスタートアップを丸パクリしたら、確かに成功する確率は上がる。
しかし、成功する代償もあることを考えてパクる必要があるのではないだろうか。

(参照URL:https://lexus.jp/magazine/20170517/20/exp_oyamada_02.html)