完全攻略!会社設立の全手順と流れ|今すぐできる株式会社の作り方【必要書類付き】

初めまして、エブセレ株式会社代表取締役のフジカワです。
私は数年前に、エブセレ株式会社を設立しました。

「会社設立」と聞くと、みなさんはどのようなイメージを思い浮かべますか。
たくさんの書類作成や手続きなど、複雑で難しいというイメージが強いのではないでしょうか。

そんな難しいイメージをもつみなさんに、朗報です。

実は、「会社設立」はコツさえつかめば誰でも簡単にできるのです。
今回は、この記事の通りに書類を作成して提出するだけで「会社設立」が完了するように、攻略方法を詰め込みました。

つまり、この記事を読むだけで「会社設立」の流れと手順がわかり、かつ「会社設立」に必要な書類を全てダウンロードし、記入するところまでできます。

それではさっそく、「会社設立」の準備に取り掛かりましょう。

目次

1. 事前に知っておくべき「会社設立」の基礎知識

個人事業主とは何が違う?「会社設立」のメリット

会社設立のメリットについて

 

これから「会社設立」を考えている方の中には、社会人として働いてきたため自営業の経験が全くない方もいれば、すでに個人事業主として商いをされている方もいると思います。

「会社設立」をすることでどのようなメリットがあるのか。

事業を始める上で選択肢として上がる“会社”と“個人事業主”を比較して、会社のメリットをまとめてみました。

会社 個人事業主
税金 法人税30%前後 所得税5~45%
(累進課税)
赤字繰越 9年間 3年間
消費税 2年間免除 負担あり
相続税 負担なし 負担あり
社会からの信頼 高い 低い
資金調達 ベンチャーキャピタルからもできる 銀行からの借入のみ
人材採用 易しい 難しい

上の表を元に個人事業主と会社の特徴を簡単にお伝えしていきます。

 

税負担は増えるが、優遇措置は会社が圧倒的に有利

個人事業主と会社それぞれを税金面で見比べた時に、一番大きな差となるのは課税の部分です。

個人事業主の場合、利益が大きいほど高所得となるため、所得税が多く課税されてしまいます。
一方、会社の場合は利益がいくら大きくなったとしても、所得税の対象にはなりません。

あくまでも、利益には法人税がかかります。
法人税は累進課税が取られていないため、多くても30%前後しか課税されないのです。

また、他にも消費税や相続税などの優遇措置があります。
会社の場合、設立から2年間は消費税が免除されます。(資本金1,000万以下という条件付き)

また、赤字繰越期間が個人と比べて会社の方が6年も長いというのは大きなメリットです。

赤字繰越ができることで得られるメリットは何か。
それは、所得税や法人税を免除される期間が長くなる、です。

会社が黒字化してやっと事業の成長スピードが出てきた時に、税金で会社のお金を持っていかれるのは辛いですよね。
創業したての会社であれば、なるべくお金は会社のために使いたいもの。

赤字繰越によって、今年度黒字決算であっても前年度の赤字を繰り越して、帳簿上は今年度も赤字時決算にすることができます。

すると、法人税や所得税を支払う必要がなくなり、結果として現金預金が貯まり、事業に投資できるお金が増えるわけです。

その優遇措置が、3年と9年でどれだけ違うかということを考えてみてください。
会社の方が赤字繰越期間が長いため、税金免除を受けられる期間が長いというのは明白ですよね。

 

事業の大きな成長を考えている方は、「会社設立」の一択しかない

会社設立することで信頼と成長につながる

 

会社の方が個人事業主に比べて優遇措置が取られているように見えますが、一方で会社が抱える負担も大きいです。

先ほど赤字繰越と税金免除のお話をしましたが、会社の場合は赤字でも住民税の均等割だけば支払わなければなりません。

個人事業主は届出を役所に提出するだけでコスト0で簡単に開業できますが、会社の場合は、約25万もの設立費用がかかります。

事業開始の初期コストを抑えたい方、慎ましく事業をしていきたい方は個人事業主で構いません。

ですが、会社を大きくしたい方や社会にインパクトを与えたい方には、会社を作ることをオススメします。
個人事業主と会社とでは、信頼と事業の成長スピードが圧倒的に異なります。

たとえば、個人事業主に対しては取引を行わない企業でも、会社に対しては仮に一人社長の会社であっても取引を行う企業が実際に存在します。
個人事業主と会社とでは、それだけ相手からの信用性に違いが出てきます。

また、会社を経営していく上で必要な資金集めにも会社と個人事業主とではやり方に違いが出てきます。

個人事業主の場合は、親や知人から借りるか銀行からの借入しか資金を調達する方法がありません。
一方で会社の場合は、借入だけでなく社債の発行やベンチャーキャピタルといった投資家からの資金調達が可能となります。

設立のためのコストや労力がかかる分、得られるものが大きいのが会社の良いところでもありますね。

 

どの会社を設立するのか?自分にあった「会社設立」をしよう

 

「会社設立」と聞くと、株式会社を想像する方が多いのではないでしょうか。
実は、国内には4種類の会社があります。
「株式会社」「合同会社」「*合資会社」「*合名会社」の4つです。

*ただ、合資会社と合名会社は、他2社と比べて代表取締役の負担する責任が大きくなるため、初めての会社として設立される方はほとんどいません。

ここでは、株式会社と合同会社についてご紹介をしていきます。

株式会社と合同会社

株式会社 合同会社
設立費用 約25万円
登録免許税15万円+定款認証5万円+他
約10万円
登録免許税6万+他
事務作業 株主総会の開催、決算公告の義務あり 株主総会なし、決算公告の義務なし
株式の発行 株式を発行し、ベンチャーキャピタルなどから資金調達ができる 株式の発行はないため、投資家からの資金調達はできない

 

株式会社と合同会社の一つ目の違いは、設立費用です。

株式会社がおおよそ25万円かかるのに比べて、合同会社は10万程度で会社設立が可能となります。
合同会社では定款認証の必要がなく、登録免許税も株式会社の半分以下です。

株式会社と合同会社の二つ目の違いは、株式を発行できるかどうかです。

合同会社は、株式を発行することができないため、そもそも株主という人が存在しません。
ですので、これからの事業計画や決算の報告などを行うための株主総会を開く必要もありません。

なるべくコストをかけずに「会社設立」したい方や、会社設立後の煩わしい事務作業に気をとられたくない方には、合同会社がおすすめです。

一方、株式会社は、株式を発行することができ、株主も存在します。
株式があるため、株式会社のみが株式の対価としてベンチャーキャピタルからお金を調達することができます。
また、株式会社のみが上場する権利を持っているのです。

ベンチャーキャピタルなどから資金調達を考えている方や、将来上場を考えている方は、株式会社の設立をオススメします。

 

「会社設立」のお金はどうする?補助金・助成金の上手な活用法

会社設立のときに活用できる補助金・助成金

 

国内には多くの補助金や助成金制度がありますが、そもそも補助金や助成金が何か皆さんはご存知でしょうか。

補助金・助成金は簡単にいうと、返済義務のないお金のことです。

返済義務のないお金と聞くと、好条件のように感じますが、補助金や助成金を受けるためにはいくつか条件を満たす必要もあります。

起業家が活用できる補助金・助成金は大きく4種類あります。
経済産業省系の補助金、厚生労働省系の助成金、自治体独自の補助金・助成金、そしてその他の補助金・助成金です。

中でも「会社設立」を考えている方に、ぜひご紹介したい補助金・助成金をピックアップして表にまとめましたので、参考にしてみてください。

補助金・助成金名称 特徴 補助金額・助成金額
創業補助金
(経済産業省)
事業立ち上げの初期費用の一部を負担してくれる、創業初期にはぜひ受けたいアベノミクス注目の補助金制度 50万円〜200万円 詳細URL
事業承継補助金 地域経済に貢献する中小企業者による事業承継をきっかけとした新しい取り組みを支援する補助金 最大200万円 詳細URL
小規模事業者持続化補助金 経営計画に従って実施する「販路開拓」などの取り組みに対して、補助金が出る制度 上限50万円 詳細URL
キャリアアップ助成金
(厚生労働省)
雇用促進・労働者の職業能力向上などの施策を目的とした助成金
審査員の審査で落ちることはない
雇用形態、人数によって異なる 詳細URL

 

 

「会社設立」は代行できる!代行を依頼するメリットとは?

会社設立の代行依頼のメリット

 

「会社設立」には必要な手続きがたくさんあります。

この記事では、誰でも「会社設立」ができるようにわかりやすく流れと手順をご紹介し、そして必要な書類をダウンロードして記入まで完了していただけるよう全ての準備をしています。

>早く「会社設立」したい方はこちら

ですが、時間の関係上、別の方に会社設立の代行を依頼しなければならない方もいると思います。

そこで、「会社設立」の各プロフェッショナルの特徴について簡単にまとめていきます。

税理士に依頼した場合 税務関係の届出書の作成や提出を代行できる
会社設立の報酬が安い
会社設立後の会計記帳や決算・申告などがセットになる場合が多い
社労士に依頼した場合 会社設立の手続きに合わせて、社会保険・厚生年金・雇用保険の加入も依頼できる
助成金の申請を得意とする社労士が多い
司法書士に依頼した場合 司法書士のほとんどが電子定款認証に対応している
法人の登記手続きを代行できるのは司法書士のみ
行政書士に依頼した場合 法人登記の手続きに加えて、建設業、運送業、飲食業の許認可手続きも依頼できる(登記手続き代行はできない)

 

  • 「会社設立」手続きの代行を完全に丸投げしたい方は、司法書士に依頼をするのがオススメです。
  • 許認可など必要な手続きも依頼したい方は、行政書士に依頼するのがオススメです。
  • 保険加入の手続きも一緒にお願いする場合や助成金を活用する方は、社労士に依頼しましょう。
  • コストを抑えつつ、税金関係の手続きも依頼したい方は、税理士に依頼するのがベストです。

 

各プロフェッショナルに「会社設立」の代行をお願いするのも一つの手です。
しかし、定款の記載内容を考えたり、会社印の作成などはみなさん自身でやらなければなりません。

では、ここから実際に「会社設立」するための全手順を流れに沿って解説していきます。

実際に気をつけるべきポイントや会社設立の体験談もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

2. まずは一般的な「会社設立」の流れを確認しよう

 

いよいよ「会社設立」のための具体的な動きや手順、必要書類の作成方法についてお伝えしていきます。

会社設立の一般的な流れ

上の図が、一般的な「会社設立」の流れです。

基本事項の決定とは、株式会社の設立に必要な定款に記載するべき内容(会社名や資本金額、事業内容)のことを指します。

基本的に、定款を作成しながら基本事項は決めていきますので、書類作成(①②④)はわずか1日で終わってしまいます

「会社設立」は時間のかかるイメージがありますが、書類さえ作成してしまえば、あとは待つだけの簡単な作業です。

やるべきことと流れさえ頭に入っていれば誰でも簡単にあっという間に「会社設立」できますので安心してくださいね。

では、「会社設立」ができるまでの手順と流れをこれからご紹介していきます。

 

3. 1日で書類作成してあとは待つだけ!「会社設立」の簡単ガイドブック

会社設立の全手順について

目次

  1. 1日完結。「会社設立」に必要な定款の作成を、丁寧に解説します
  2. ここで差がつく!定款作成と同時にやっておきたい10のこと
  3. 定款認証をしてもらったら、資本金の払込みも済ませましょう
  4. 申請したら、あとは待つだけ!法務局への登記申請
  5. もう一度おさらい!「会社設立」でやるべきリスト16

 

1日完結。「会社設立」に必要な定款の作成を、丁寧に解説します

まずは、一般的な「会社設立」の流れにもあった基本事項の決定と定款作成についてです。
みなさんが決める必要のある決定事項とは、定款に記載する必要のある会社名や本店の所在地、事業目的や資本金額といったものです。

実際に定款を作ってもらいながら、定款に何を記載すればいいのか、それぞれの項目の意味と書く上での気をつけるべきポイントをみなさんにお伝えしていきます。

下に定款の雛形をご用意していますので、ぜひダウンロードしてから読み進めていってください。

※定款には取締役会を設置しない会社用と取締役会を設置する会社用の2種類あります。
多くの方は取締役会非設置で会社設立をされると思いますので、非設置の定款雛形をダウンロードしてください。

では、重要な箇所をピックアップしてお伝えしていきます。

会社名と日付

会社設立の定款で書くべき名前と日付
まずは、定款の表紙に設立する会社名を記載します。
会社名は、なるべくわかりやすくて覚えやすい名前をつけてみると良いです。

そして、会社名を決めたらネットで検索をかけてみてください。

会社名を他の人がネットで検索した時に、検索結果の一ページ目に出てきそうかどうかも名前をつける上で気にするポイントの一つです。
他のお店や商品と名前が似ていると、せっかく会社名を検索しても検索結果のトップに出てこない可能性があります。

また、株式会社を前につけるか後ろにつけるかも一緒に決めてくださいね。

日付は作成日の欄だけ記載しておきましょう。残り2つは空欄で大丈夫です。
また、定款の最後の日付記載欄にも作成した日付を記載します。

 

事業目的と本店所在地

会社設立の定款で書くべき事業目的と本店所在地

 

みなさんが設立した会社でどんな事業をやっていきたいのかを記載してください。
記載する文言例は、事業目的一覧にありますので、やりたい事業目的から探してコピー&ペーストしてください。
>事業目的一覧

ちなみに、事業目的に記載できる個数制限はないので、何個記載しても構いません。

また、今すぐはしなくても将来行う可能性のある事業であれば、事業目的に記載しておきましょう。
仮に事業内容を変更しても、事業目的を複数記載しておけば、定款を変更しなくても事業を行えます。

本店所在地の記載方法は大きく2パターンあり、住所詳細まで記入する方法区や市まで記入する方法の2つです。
将来オフィスの移転を考えている方は、区や市までの記載をオススメします。
同一区内や市内での本店移転であれば定款変更の必要はありません。

書き方例
・東京23区は区まで 「東京都渋谷区」
・政令指定都市は市まで 「埼玉県さいたま市」
・それ以外は市区町村まで

 

ここではすでに記載してありますが、公告の方法について少し補足をさせてもらいます。

株式会社における公告とは、主に決算公告を行うことを示します。
公告には、官報電子公告(ネット上での公告)の2つの方法があります。

官報での公告にはおよそ7万円の費用がかかります。
一方、電子公告だとサーバー代とドメイン代のみですのでランニングコストを削減できます。

上記理由により、今回は公告の方法を電子公告としております。

*会社でホームページを持たれない方は、「当会社の公告は、官報により行う」と変更をお願いします。

 

株式数と資本金

会社設立の定款で書くべき株式数
会社設立の定款で書くべき資本金

現在の会社法では、資本金は1円からでも株式会社は設立可能です。
ですが、資本金1円というのは現実的ではありません。

会社設立に伴い、オフィスの契約や物品の購入など、何かと設立当初はお金がかかります。

半年間会社を運営できる分の費用と考えた時、30万〜100万ほどあれば余裕を持てます。
十分な資本金を集めることも大切ですが、事業をすぐに始められる環境を整えることも大事です。
ですので、そこまで資本金の額に神経質になる必要はあまりありません。

資本金の最低ラインである、5万円程度*は資本金として準備しておきましょう。

*名刺作成3,000円、会社実印14,000円、レンタルオフィス20,000円、物品5,000円、その他

次に考えるべきポイントは、設立時に発行する株式数と、発行可能株式総数です。

ここでは資本金5万円と仮定して、それぞれ株式数をいくつに設定すれば良いかをお伝えしていきます。

主に株式数が関わってくるのは、株主間での株式の分配の時と増資の時です。

今は株式は代表取締役一人のものでは無くなり、共同創業メンバーや従業員に対しても株式を分配する会社が多くなりました。
その時に、株式数が少ないと株式を分けることができなくなってしまいます。
5万円の資本金の時に株式数を5株としてしまうと、5株しか分配できなくなってしまうため、あまり賢明ではありません。

資本金5万円の時の設立時の発行株式数は、一株500円の100株一株1,000円の50株など多めに設定しましょう。
(1株1円の50,000株でも悪くはありませんが、次の発行可能株式総数が面倒なことになるのでオススメしません)

では、次に発行可能株式総数について考えていきましょう。
発行可能株式総数とは、増資などで新しく会社の株主が加わる際に、何株発行できるかの上限値を表します。

発行可能株式総数を少なくしてしまうと、新規の株主を加える時に増資できる額が制限されてしまい、苦しくなる可能性があります。

例えば、設立当初に発行する株式数が100株で一株あたり1万円の場合、発行可能株式総数を400株にしていると300株分の300万円までしか増資ができなくなるのです。

だからこそ、発行可能株式総数はなるべく多く設定しておきましょう。

ちなみに、発行可能株式総数に制限はないので100,000株、1,000,000株と記載しても何も悪くはないので安心してください。

1株1,000円の時に、発行可能株式総数が1,000,000株だと10億円増資が可能です。
(1株1円だと100万円、つまり発行可能株式総数分しか増資ができないため、1株1円設定はオススメしないのです)

 

取締役と事業開始年度

会社設立の定款で書くべき取締役 会社設立の定款で書くべき事業開始年度

取締役の人数ですが、書き方は「〇名以上」「〇名以上〇名以下」「〇名以下」の3種類です。
しかし、「3名以上5名以下」とすると、必ず3名以上置かなければいけなくなるため、会社設立当初は「1名以上」と書いておくことをオススメします。

取締役の任期は原則2年ですが、定款の第7条で株式の譲渡制限を規定しているため、10年まで伸ばすことができます。
任期が終わるたびに定款の変更をするのは手間も費用もかかるので、最長の10年としておくのが良いでしょう。

事業年度は、定款を書いている月から1年間を事業年度にしますが、定款を月末に作成している方は翌月に伸ばす方が得策です。

5月20日に定款作成を始めた時、会社設立できるのは最短で5月30日です。
5月30日に会社設立が完了したのに事業年度が5月1日開始だと、事業年度最初の1ヶ月は何もしてないことになってしまいます。

そのため、月の後半から定款を作成し始めている方は、事業年度開始を翌月にずらしても良いかもしれません。

(決算月が2月の場合のみ「2月末日まで」と記載する必要があります)

 

発起人と設立時取締役

会社設立の定款で書くべき発起人と設立時取締役

設立時の取締役や代表取締役が複数いる場合は、それぞれの氏名と住所を記載します。
取締役会を設置しない会社であれば、取締役は1人(あなた)ですので、みなさんご自身のお名前だけを記載してください。

取締役が1名の場合は、その方が代表取締役も兼任します。

発起人とは、会社にお金を出資してくれた方(会社の株式も保有している方)を指します。
それぞれ、住所と名前、持ち株数と出資額を記載しましょう。

ここでも、発起人が1人(あなた)しかいない場合は、みなさんご自身のお名前だけを記載してください。

 

これで、定款作成は終了です。

次に、定款の製本にうつります。
定款は全部で3通要りますので、全部で3部コピーしておきましょう。

会社設立時の製本の仕方

まずは、定款の紙を重ねて左側を二箇所ホッチキスで止めます。
(製本テープをお持ちの方は、ホッチキスの上から製本テープを貼ります)

次に、ホッチキス閉じのみの方は、各ページの継ぎ目に発起人全員の契印を押していきます。
(製本テープを貼って閉じた方は、表紙部分のみの契印で大丈夫です)

何ページにもわたる契約書の場合、発起人契印の手間がかかり、押し忘れてしまう恐れもあります。
手間を省き、押し忘れを防ぐためにも、見た目もキレイな製本テープでの製本をオススメします。

 

ここで差がつく!定款作成と同時にやっておきたい10のこと

さて、ここからは他のサイトには書いていない「会社設立」の攻略方法です。

会社設立を思い立ったタイミングで、定款の作成以外にもいくつか準備しなければいけないことがあります。
下にリストを作りましたので、それぞれ目を通しながらやっていきましょう。

 

1. 定款作成

これは先ほどご紹介した通りに作成してください。

 

2. 個人の印鑑登録証明書を3枚発行

定款認証、および登記申請時に必要です。
住民票を置いている市役所でしか発行できないため、都内在住で地方に住民票がある方は両親に発行をお願いするなど早めの対応をしておきましょう。

最近では、コンビニエンスストアでの発行もできます。
各自治体の印鑑証明書の発行手続きを確認してみてください。
(その際、ほとんどがマイナンバーカードが必要となります)

 

3. 会社実印の作成と注文

会社設立の会社印作成

株式会社登記申請をする時に必要です。
定款認証すぐに必要となりますので、定款作成日には注文をしましょう。

会社印以外にも、銀行印や社印とセットで販売されているものもありますので、セットでの購入をオススメします。

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4. 会社ドメインの作成(任意)

会社設立の時のドメインの作成

電子公告を選択した方や自社コーポレートサイトを持つご予定のある方は、早めのドメイン取得をオススメします。

ドメインによっては人気で取れないもの、セール期間中で安くなっているものもあります。
ドメインと一緒に、サーバーの契約もしておきましょう。

 

5. 自分用の会社名刺を作成

これから事業を行っていく上で名刺は必要不可欠のものです。
いつでも自己紹介ができるように、名刺の準備はしておくが吉です。

 

6. CD-RまたはFD(フロッピーディスク)を百均で購入(任意)

会社設立の時のOCR専用のディスク

会社設立に必要な書類の一つに、OCR専用の登記申請用紙というものがあります。
OCR専用の用紙に登記すべき事項を記載して登記申請書に添付する必要があるのですが、CD-R等の磁気ディスクに記載して提出することもできます。

文字を読み取るOCR専用の登記申請用紙は法務局の窓口で入手する必要があるため、法務局へ行く手間を省きたい方はCD-R等での提出をオススメします。
(ただし、CD-R等での提出は、作成時にパソコンにCDやFDを読み込むことができる機能が付いている必要があるため、無理して磁気ディスクを使用する必要はありません。)

 

7. 製本テープの購入(任意)

定款を製本する際に使用します。

会社設立後には、何かと書類作成の頻度が多くなるため、製本テープを購入しておいても損はありません。
ちなみに、製本テープは百均で購入することができます。

 

8. 資本金振込口座の作成(残高を0にしておく)

会社設立の時の資本金口座

定款認証後、会社登記申請の前に資本金の払込をする必要があります。

資本金を払込む口座はみなさんご自身の個人口座で構いません。
発起人が複数いる場合は、発起人の中から一人決めてその人の個人口座にまとめて資本金を払込みます。

一点気をつけるべきポイントは、口座残高が0の口座に資本金払込をしなければならない点です。
そのため、あらかじめ資本金を払込む予定の口座残高を0にしておきましょう。

 

9. 登記申請書類の作成

会社設立の時に必要な登記申請書類

登記申請には、定款以外にも7〜8種類の書類が必要です。

  • 登記申請書
  • 定款(謄本)
  • 発起人の決定書
  • 資本金の払込証明証および通帳のコピー
  • 代表取締役および取締役の就任承諾書・印鑑証明書等
  • 監査役の就任承諾書および本人確認書類
  • 払い込みがあったことを証する書面
  • 印鑑届書
  • 記載事項を別途記載した用紙または記録したCD-Rなど

そのうち、雛形のある書類はそれぞれ下にご用意しましたので、ダウンロードして記載を進めてください。
基本的には、定款で記載したことをそのまま書くだけです。

 

取締役が1名で代表取締役と兼務している場合、代表取締役の就任承諾書は必要ありません。
代表取締役の就任承諾書および監査役の就任承諾書が必要な方は、取締役の就任承諾書の「取締役」の文言のみを変更して適宜活用ください。

登録免許税納付用台紙として収入印紙を貼るA4のコピー用紙も準備しておくと◎です。

 

10. 公証役場に定款認証を行う日取りの予約

会社設立の時の定款認証

公証役場に定款認証のための訪問日時を連絡しましょう。
時期によりますが、基本的には電話した翌日の日程が抑えられると思います。
定款認証日を決めて、定款作成の締め切りをご自身で作ることも最短での会社設立のための一つの手ではあります。

 

定款認証をしてもらったら、資本金の払込みも済ませましょう

定款認証の予約日に、公証役場に向かいます。
必要なものは、現金5.5万円(定款認証手数料他)、定款印紙4万円分、身分証明書と個人の印鑑です。

収入印紙は事前に購入しておいても良いですが、額が大きいため、できれば定款認証前日か当日の購入をオススメします。

前日に購入するなら最寄りの郵便局で。
当日購入する場合は、定款認証に行く公証役場の周辺に郵便局が無いかを事前にチェックしておくと良いでしょう。

定款認証が終わったら、次に資本金の払込みです。

会社設立の時の資本金払込

資本金を払込む金融機関に向かいましょう。
そして、資本金を払い込んだらコンビニエンスストアに行って通帳をコピーします。

コピーする箇所は、表紙、表紙裏、そして振り込み内容が記帳されているページです。
表紙裏とは、支店名・支店番号、銀行印などが記載されているページのことです。

コピー用紙のサイズは、そのほかの書類サイズと合わせてA4用紙でコピーしましょう。

また、振り込み内容が記帳されているページの発起人の名前と金額にはマーカーを引いておくと◎です。
(一応補足ですが、資本金は預け入れではなく払込んでくださいね!

 

申請したら、あとは待つだけ!法務局への登記申請

会社設立の登記申請

 

資本金払込後2週間以内に、設立する会社の本店所在地を管轄する法務局へ登記申請をしに行きましょう。

登記申請方法は簡単で、「商業登記」窓口で手渡しするかボックスに提出するだけです。
登記申請から受理の流れとしては、法務局に書類を提出しに行くと登記申請受理日(提出してから1週間後)を法務局の人から教えてもらいます。

書類に不備がない場合、申請受理日に再び法務局に行くと、受理完了を教えてもらえます。

会社設立日となるのは、法務局に登記申請書類を提出した日です。
設立日にこだわりたい人は注意して申請してください。

登記申請をする際に必要となるものは、登記申請書類と印鑑届出書、15万円の収入印紙です。

登記申請書に貼る印紙は定款認証の時と比べて高いため、法務局で登記書類をあらかじめ確認してもらった後に収入印紙を購入しましょう。

ちなみに、法務局では収入印紙を販売していますので郵便局で購入する必要はありません。

また、郵送での登記申請も可能です。
封筒の表にはしっかりと「登記申請書類在中」と記載して郵送しましょう。

郵便の種類に指定はなく、普通郵便でも問題なく受理されます。

郵送での登記申請で一つ気をつけるべきポイントは、書類が法務局に到着した日が会社設立日になるという点です。
会社設立日にこだわりのある方は、配達日を指定して法務局に郵送することをオススメします。

 

もう一度おさらい!「会社設立」でやるべきリスト16

会社設立でやるべきリスト

 

ここまで「会社設立」の具体的な手順や流れをお伝えしましたが、もう一度おさらいしておきましょう。
下記のチェックリストを参考に、何が完了していて何ができていないかを確認していきましょう。

16のやるべきリスト

□ 定款作成
□ 個人の印鑑登録証明書を3枚発行
□ 会社実印の作成と注文
□ 会社ドメインの作成(任意)
□ 自分用の会社名刺を作成
□ CD-RまたはFDを百均で購入(任意)
□ 製本テープの購入(任意)
□ 資本金振込口座の作成(残高を0にしておく)
□ 登記申請書類の作成と提出
□ 収入印紙の購入・・・定款認証の時と登記申請の時
□ 資本金の払込、通帳のコピー
□ 公証役場に定款認証を行う日取りの予約
□ 公証役場に定款を持っていき、定款認証を得る
□ 法務局に登記申請書類の事前チェックを予約する(任意)
□ 税務署への届出/申告書類の作成と提出
□ 会社サイト作成または事業資料の作成(会社の口座作成時に必要)

 

実録!「会社設立」であった本当の話

完璧だと思えた書類だったが・・・

登記申請してから、書類の不備で3回も法務局に呼び出されました(笑)
登記申請をするときは、事前に法務局に電話して書類のチェックをしてもらえばよかったと後悔です・・・。
法務局では、その場で不備を指摘してもらえるて、書き方も丁寧に教えてもらえるので、結果的に申請受理が早くなるので事前チェックをしてもらう方が良いですよ!

 

書類が多すぎて困っていると・・・

会社設立にはたくさんの書類を作成する必要があるため、書類の整理には困りました。
どの書類をどこでいつ提出すればいいのか困惑しましたが、とりあえず用意した書類を全部法務局に持って行ったら、各書類ごとにどこで使用するものなのかを教えてもらえました。
上と同様、法務局はとても丁寧に教えてくれます。
スピーディーな会社設立をお考えの方は、事前に法務局に行くことをオススメします。

 

定款認証で起こった悲劇・・・

定款の電子公告の文字が、「広告」になった状態で定款認証通っちゃったことがありました(笑)
登記申請の時に指摘されて、また公証役場に行く羽目になりました。
公証役場といえども、確認するのは人の目です。書類のチェックは何度しても終わりはないので、穴が開くくらい書類には目を通しておきましょう。

 

百均になんども足を運ぶ羽目に・・・

CD-Rで登記事項のすべての書類を提出しました。一回でできると思っていたので、CD-Rは一枚しか買っていませんでした。でも、記載に不備があり、また百均に行ってCD-R買い直すことに・・・。
CD-R以外でもOCR専用の用紙があります。そのため、CD-Rやフロッピーディスクでの提出に自信のない方は、法務局にOCR用の用紙をもらいにいきましょう

 

法人口座の開設にて・・・

これは会社設立の後の話なんですが・・・。
会社設立後に、法人口座を開設する必要があって、その申請に自分たちの事業がわかる書類の提出があったのです。急いで事業資料を作成しました(笑)
登記申請してから受理されるまでには、1週間ほど時間があります。
その間に、次の法人口座開設に備えてご自身の会社の内容がわかる事業資料やホームページの作成をしておきましょう。

 

万全の準備態勢で・・・

定款・登記申請書類のついでに開業届関連の書類も作っておけば、法務局での受理後にすぐに税務署に行って手続きができたので楽でした。
会社は設立したら終わり、ではありません。
開業届の書類や、決算・給与に関する書類の作成も必要です。こちらについては、次の章で詳しくお話ししていきます。

 

 

4. 「会社設立」したら終わりじゃない!忘れずやるべき4つのこと

会社設立した後にすること

 

「会社設立」が完了したらすぐに事業に取りかかることができるわけではありません。

「会社設立」の後にも、するべきことがまだ残っています。
ラストスパートですので、肩肘張らずに一つずつこなしていきましょう。

 

①「会社設立」できたら、印鑑証明書と履歴事項全部証明書をもらう

登記申請の際に、会社実印となる代表者印を届け出るための印鑑届出書を提出したことは覚えていますでしょうか。
印鑑届出書を提出することで、会社印の印鑑証明書を発行するために必要な印鑑カードを作ってもらえます。
登記申請が受理される日に印鑑カードも出来上がっているため、その場でカードを交付してもらいましょう。

方法としては、印鑑カード交付申請書を作成して提出するだけです。
(下に雛形がありますので、ダウンロードしてお使いください)

交付書を提出することで、印鑑カードを取得することができます。
そのまま、法務局で印鑑カードを使用して印鑑証明書を発行しておきましょう。

設立後の手続きや、法人口座の開設で必要となってくる印鑑証明書ですので、5通ほど発行しましょう
印鑑証明書と同時に、登記事項証明書(履歴事項全部証明書)も5通ほど発行しておきましょう。

 

②税務署にいき、開業届出を済ませる

会社設立したら税務署にいく

 

会社にはたくさんの税金がかかるため、「会社設立」したら税務署への届出も済ませましょう。
会社の所在地を管轄する税務署へ届出をします。

税務署に提出する必要のある書類は、主に4つ(6つ)あります。

  • 法人設立届
  • 青色申告の承認申請書
  • 給与支払事務所等の開設届出書
  • 源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書
  • (棚卸資産の評価方法の届出書)
  • (減価償却資産の償却方法の届出書)

通常は上4つの提出で大丈夫です。
必要な書類に記入・押印をしたら、コピーを1部ずつとり税務署に持参します。

税務署ではコピーにも日付印を押してもらえるので、控えとして忘れずに作成し持参しましょう。

▼ダウンロードはこちら

 

また、法人設立届に関しては都道府県税事務所・市町村役場への届出も必要です。
こちらも忘れずに提出をお願いします。

 

③社会保険関係の手続きを完了する

会社設立したら、保険の手続きをする

 

社会保険への加入は法律によって義務付けられているため、役員や従業員の数に関係なく一人会社でも必ず加入しなければなりません。

社会保険とは「健康保険」「厚生年金」「雇用保険」「労災保険」の総称で、「雇用保険」「労災保険」は従業員を雇う場合のみ加入する必要のある保険です。

健康保険、厚生年金への加入は会社の所在地を管轄する年金事務所で行います。
ここで気をつけなければならないのが、社会保険への加入申請は会社設立5日以内*にしなければならないという点です。

*ただし、こちらの期限を守って申請にくる会社は少ないそうで・・・5日を過ぎての申請もきちんと年金事務所は受け付けてくれます。
ですが、早い申請に越したことはないので、会社設立後なるべく早く申請にいきましょう。

 

④法人口座をすぐ開設する

会社設立したら法人口座を作る

 

「会社設立」が終わったら、すぐに法人口座を開設しましょう。
法人口座は、取引先とのお金のやりとりや融資・助成金を受け取るために必要不可欠なものです。

法人口座の開設に手間取ってしまい、会社設立後すぐの取引発生時の売上が入金できず困ってしまったというケースも実際にあります。

法人口座開設は、金融機関によって条件や審査基準など様々です。
みなさんの会社の事業内容や取引先、口座開設のしやすさなどから、メガバンクで開設するのか、信用金庫で開設するのか、ネットバンキングで開設するのかは適宜考えていく必要があります。

 

 

5. まとめ

 

いかがでしたか。
「会社設立」の全手順と流れを大まかに掴めたでしょうか。

「会社設立」には、用意しなければならない書類ややらなければならないことが多くあり、とても大変なイメージがあると思います。

ですが、気をつけるポイントを把握して、流れをしっかりと押さえていれば、誰でも簡単に確実に「会社設立」はできます。

今回は、「会社設立」に必要な基礎知識や気をつけるポイント、そしてスピーディーな「会社設立」の攻略法をご紹介しました。

設立までの速さも大切ですが、丁寧に取り組んでいくのが「会社設立」です。
いい加減に作成するのでは無く、しっかりと理解して丁寧に、そしてスピーディーに「会社設立」をしていきましょう。