資金調達のニュースを見ていて、このような内容に見覚えありませんか?
〇〇社は複数の個人投資家から資金調達を行いました
以前、ラウンドの話のところで「ラウンドは大きく分けて4種類あります」とお伝えしました。しかし、実はラウンドは細かく刻むことができて4種類以上あるのです。
今回は、シードラウンドの前、エンジェルと呼ばれている個人投資家がスタートアップに投資を行う
“エンジェルラウンド”に注目してベンチャー企業を見抜くJudge100成長の法則をお伝えするとともに
エンジェル投資家とVCの2者から資金調達を行ったベンチャー企業を直近の調達日の早い順にランキング形式でご紹介します。
エブセレ運営者/代表
VCとスタートアップのことに精通しており、
これまで学生から50代まで累計1000人以上のキャリア相談を
受けてきた20代女性起業家
実際にベンチャーで働きたい相談から、
そもそもベンチャーってどういうの?まで幅広くお話伺います。
目次
1. 用語説明「エンジェルラウンド」


すごく簡単に違いを説明すると、VCは組織単位でエンジェルは個人単位という感じです。
エンジェルの多くは、一度起業経験がある人やExitに成功したプロ起業家のような人たちです。
しかし、あくまでも個人によるベンチャー企業への投資なのでVCよりかは出資するお金の額が少ないです。

よく資金調達のニュースで、出資者の紹介の最後の方に“個人投資家等”と書かれていますが、その個人投資家の多くはエンジェルと呼ばれている人たちです。
どうしてシードの前に「エンジェルラウンド」を挟むのかというと、幾つか理由はあるのですが
わかりやすい例をご紹介しましょう。
2. 「エンジェルラウンド」を挟む理由
お母さんは「それじゃあ、200円あげるから好きなもの買ってきなさい。別にお金は返しても返さなくてもどっちでもいいからね」
友人Aは「今小銭がなくて1000円札しかないから1000円渡すね。お金貸したんだから借りたお礼に私に1500円返してよ」
さて、このような時どちらにお願いしますか?
この場合だと、お母さんからお金をもらいますよね。(普通は…ですが)
ここで出てくるお母さんが「エンジェル」と呼ばれる人に近く、友人AがVCということになります。
つまり、
多くのお金が必要なわけではないのに余分にお金をもらうこと
しかも、もらった額以上を返さないといけないような出資を受けることは
「なんか違うな〜」と感じた起業家たちが、まずは「エンジェル」から資金調達をする流れになります。

と思いがちですが、それはまた違います。
つまり、エンジェルラウンドを経てシードラウンドに進むのは
「まずは筆記試験を受けて、そのあと面接が待っている」みたいなことです。
例で出てきたお母さんのような「エンジェル」の人たちはとても多いです。
でも、あの場合お母さんがあんなに優しいのはお母さんだからです。
ベンチャー企業にとって「エンジェル」がお母さんのようになるためには、その間に信頼や愛情というものがなければなりません。
みんながみんな、エンジェルから資金を調達できるわけではないのです。
一方、この2つのラウンドを通ってきたベンチャー企業は、「エンジェル」というお母さんからも認められて応援されていて、さらにVCからも応援されている。
どちらにも「良いと思うよ」と背中を押されています。
3. Judge100成長の法則
「エンジェル、シードラウンドの資金調達を完了」
「エンジェル・シードラウンドの資金調達を完了」していることが“成長するベンチャー企業”だと判断できるのは、
・エンジェル・VC二つの目利きが入っている
・その二つの目利きにより、成長する可能性が高い
つまり、ダブルフィルターを突破したからです。
多くの投資家に目利きされ、認められたベンチャー企業は成長の可能性が非常に高く、今後に期待できますね。
(お母さんもいますしね)
3. エンジェル投資家とVCの2者から資金調達を行ったベンチャー企業ランキング
それでは、エンジェル投資家とVCの2者から資金調達を行ったベンチャー企業を直近の調達日の早い順にみていきましょう。