今回は皆さんにVCとは異なる“新たな投資プレイヤー”についてご紹介していきたいと思います。
それは、コーポレートベンチャーキャピタル(Corporate Venture Capital、CVC)です。
CVCは、VCと同じようにベンチャー企業に出資する役割を担っています。
「CVCと呼ばれている人たちはVCとどう違うのか?」
「CVCから投資を受けることのメリットは?」
そんな疑問にお答えしていきながら、今回は“CVC”に注目してベンチャー企業を見抜くJudge100成長の法則をお伝えするとともに
アーリーステージでCVCから投資を受けているベンチャー企業を調達額の多い順にランキング形式でご紹介します。
エブセレ運営者/代表
VCとスタートアップのことに精通しており、
これまで学生から50代まで累計1000人以上のキャリア相談を
受けてきた20代女性起業家
実際にベンチャーで働きたい相談から、
そもそもベンチャーってどういうの?まで幅広くお話伺います。
目次
1. 用語説明「CVC」


この文章だとよく分からないので、CVCの例を幾つか挙げてみます。
- GREE Ventures
- リクルートインキュベーションパートナーズ
- ドコモ・イノベーションファンド
これらの例からもわかるように要するにCVCというのは、大手企業などの会社が自分たちの事業とは別に投資事業も手がけているのです。
では、CVCと呼ばれる投資家たちは何故ベンチャー企業に出資をするのでしょうか?
それは、事業シナジーがあるからです。
つまり、
「自分の会社とこのベンチャー企業が手を組んだらもっといいものができそう…」
「自分の会社にはないサービスをこのベンチャー企業は作っている…」
というようにベンチャー企業の中には自分たちの会社に良い影響をもたらしてくれるところもあるからです。
VCがベンチャー企業に出資する理由はCVCとはまた異なります。
(VCの出資理由としては、ベンチャー企業がExitするときに保有している株式の価値により利益を得るためです。簡単に言えば、出資したベンチャー企業が良いExitをしたらお金がもらえるからとここでは思っておいてもらえれば大丈夫です。)
さて、話をCVCに戻します。
今回は、CVCが特に“シードラウンド”・“シリーズAラウンド”で出資している場合に注目して話していきたいと思います。
前の記事でもお伝えした通り、シードラウンド・シリーズAラウンドとは、まだプロダクトやサービスができていない段階あるいはこれから実際にサービスを展開していこうという段階=アーリーステージです。
どういう意味かというと、会社としてはまだまだ幼い状態と言うことです。
つまり、「アーリーステージでCVCも投資している」というのは、
「まだ幼い状態のベンチャー企業に事業シナジーを感じてCVCが出資を行った」という意味になります。
2. Judge100成長の法則
アーリーステージでCVCが投資しているベンチャー企業
どうして「シード/シリーズAのアーリーステージでCVCも投資している」ベンチャー企業に注目することが、成長見込みがある“成長企業”を見抜く判断基準になるのでしょうか?
それは、
まだ未熟なベンチャーにCVCが事業シナジーを求めて出資することは、「将来のことを考えて今からお近づきになりたい」という感情の表れと同義で、それだけ価値の高いプロダクト・サービスを提供できる力や魅力がそのベンチャー企業にはある
ということが読み取れるからです。
また、VCとは異なり、自社サービスも展開しているCVCからの出資を受けることで
お金以外の関係(業務提携やクライアントの紹介)も発生します。
アーリーステージの段階でCVCからの出資を受けているベンチャー企業は様々な面で恩恵を受けることができるのです。
そのため、事業展開がしやすかったりサービス拡大をより早く行うことができます。
これら全てが、ベンチャー企業の“成長”につながるのです!
3. アーリーステージでCVCから投資を受けているベンチャー企業ランキング
それでは、アーリーステージでCVCから投資を受けているベンチャー企業を調達額の多い順にランキング形式でご紹介していきます。