資金調達のニュースを読んでいると、こんな文章をみたことがありませんか?
今回のラウンドは〇〇投資事業組合と既存株主である△△投資事業組合が出資しました
ベンチャーキャピタル(VC)は同じスタートアップに何度出資しても良いのです。
ベンチャーキャピタル(VC)がスタートアップに資金調達することを、別の言葉で「ラウンドに参加する」とも言います。
(そのラウンドにお金を渡す投資係として参加する、という理解で良いと思います)
ある男性が、好きな女性に何度も告白する!に似ていますね。(似ていますか?)
ラウンドに参加する回数に制限はなく、参加したいと思う限り参加は可能です。
既存株主という表記は「前回のラウンドにも参加していて、今回も参加している」という意味です。
しかし、
どうしてベンチャーキャピタル(VC)が同じベンチャー企業に何度も出資するのでしょうか?
今回は“前回も今回もラウンドに参加しているベンチャーキャピタル”に注目してベンチャー企業を見抜くJudge100成長の法則をお伝えするとともに
同じVCに続けて出資を受けてる信頼度の高いベンチャー企業を、ラウンドに入っているVCの数が多い順にランキング形式でご紹介します。
*とにかくランキングが見たいんだ!という方は目次から「同じVCに続けて出資を受けてる信頼度の高いベンチャー企業ランキング」に飛んでみてください。
エブセレ運営者/代表
VCとスタートアップのことに精通しており、
これまで学生から50代まで累計1000人以上のキャリア相談を
受けてきた20代女性起業家
実際にベンチャーで働きたい相談から、
そもそもベンチャーってどういうの?まで幅広くお話伺います。
目次
1. 用語説明「ラウンド」


資金調達もラウンドごとに進めていくのですが、資金調達のラウンドは大きく分けて4つあります。
シードラウンド
シードの段階で資金調達を行うことを示します。シードの段階のスタートアップは従業員数も少なく、プロダクトやサービスもリリース前、あるいはリリースはしたけどβ版ですという状態がほとんどです。ざっくり“初期段階”と理解しておけば良いでしょう。
シリーズAラウンド
シリーズAになると、従業員も少し増えて、プロダクトやサービスも形を成しており、これから実際にプロダクトやサービスを拡大させていこうか!という段階です。
シリーズBラウンド
シリーズBになるとユーザー数も多く、ある程度ビジネスが回り出していて、ちょっと他のこともしてみようか?という段階になります。
シリーズCラウンド
このラウンドは最終段階で、上場前という大手企業並みの事業力・資金力・組織力を兼ね備えた企業が多い段階です。

“かわいい我が子を育てる”という感覚に近いのかもしれませんね。
つまり、一度出資したスタートアップのこれからの成長可能性を感じて、成長を応援して再度出資する気持ちが含まれています。
2. Judge100成長の法則
同じベンチャーキャピタルが前回も今回もラウンドに参加している
なぜ、「同じベンチャーキャピタル(VC)が前回のラウンドも今回のラウンドも参加している」スタートアップに注目することが、
成長見込みがある“成長企業”だと見抜く基準になるのでしょうか?
それは、同じスタートアップに続けてラウンドに参加することは
・ベンチャーキャピタルが「このスタートアップはこれからもっと成長する」と目利きしている
・これからもっと成長する=「サービスの価値が高い」「売上が伸びる」「Exitできる可能性が高い」と判断した。だから、続けてラウンドに参加し出資を行った
ということが読み取れます。
スタートアップの可能性を信じて付いてきてくれる人間が多いのは、そのスタートアップへの愛も強い人が集まっている証拠です。
また、そのような恵まれた環境でビジネスをできるスタートアップの方が成長スピードは格段に速いです!
つまり、同じベンチャーキャピタル(VC)が同じスタートアップに複数回出資するというのは、それだけ魅力のあるスタートアップだということを意味しているのです。
3. 同じVCに続けて出資を受けてる信頼度の高いベンチャー企業ランキング
それでは、同じVCに続けて出資を受けてる信頼度の高いベンチャー企業を、ラウンドに入っているVCの数が多い順にランキング形式で見ていきましょう。