時価総額1000億の上場ベンチャー企業から読み解く!成長する条件とは?


成長企業ランキングとは?
ベンチャーキャピタル(VC)の100個の視点で成長するベンチャー企業を見抜く方法=「Judge100成長の法則」をもとに、成長するベンチャー企業をランキング形式で紹介!成長するベンチャー企業を知りたいあなたにおススメ!

 

*2018年4月3日更新

今まで、資金調達や出資VCの特徴、上場経験のあるCFOといった基準から
「成長するベンチャーの法則」をお伝えしてきました。

今回は、少し変わって「すでに上場している先輩ベンチャー」から成長の法則を学んでいきたいと思います。

 

時価総額1000億の上場ベンチャーから読み解く!
成長見込みとは?
〜シリーズA調達時の株の放出%はいくら!?〜

 

現在、時価総額が1000億円以上の企業は市場全体で885社あります。(3765社中)
多くは大手企業と呼ばれる会社ですが、ベンチャー企業も負けてはいません。

今回は、そんな時価総額1000億円を超える過去5〜6年以内の上場ベンチャーの
シリーズAラウンド時に放出された株式%に注目していきます。

 

用語解説「株式の放出」

 

今、Aさんが100株×1万円=100万円でPQR会社を設立しました。
しばらくしてAさんは外部からの資金調達を行うことにしました。
そこにベンチャーキャピタルBさんが現れ
「会社のバリュエーションは1億円だ」と評価され2,000万円の出資を受けます。
(株価は、1億円÷100株=100万円で一気に100倍に評価されました。)
一方、ベンチャーキャピタルBの出資株数は2,000万円÷100万円で20株、
創業者Aさんの持株比率は100株÷(100+20)株=83.3%。
ベンチャーキャピタルBさんに約17%渡した(放出した)ということになります。

このように、ベンチャー企業が資金調達を行う時には
多くがこのように
新たに株式を発行し、出資元のVCやCVCに自社の株式を渡す(売る)ことを、
株式の放出と言います。

 

では実際に
「時価総額が1000億を超える過去5〜6年以内の上場ベンチャー」の
シリーズAラウンドでの株の放出率を見ていきます。

 

株式会社PKSHA Technology
(時価総額1760億円/2017年9月22日)

2012.10.16 会社設立 10,000株×100円=100万円
2016.05.13 増資 527株×30万円=1.58億円 NKリレーションズ
株式放出5.1%
2016.10.31 増資 178株×140万円=2.49億円 NTTドコモ、伊藤忠商事
株式放出6.6%

 

ペプチドリーム株式会社
*上場後時価1000億円を維持しているバイオベンチャー
(時価総額4678億/2013年6月11日)

2006年7月設立 発行済株数8.2万株 資本金3000万円
2008.07.25 増資 1万株×1.5万円=1.5億円 ユーテック一号、住商ファーマインターナショナル
株式放出11%

 

株式会社スタートトゥデイ
(時価総額1兆900億/2012年2月29日)

2000.04 株式会社スタートトゥデイへ組織変更 資本金1,500万円
発行済株数 300株 資本金1,500万円
2006.02.28 28株×60万円=1680万円
株式放出8.6%

 

時価総額1000億には満たないが900億以上で1000億に近いベンチャー企業も見てみます。

 

株式会社アカツキ
(時価総額932億/2012年2月29日)

2010.06 設立 10万株×10円=100万円
2014.04.30 増資 8,181株×11万円=8億9991万円 グロービス・キャピタル・パートナーズ
株式放出7.6%

 

株式会社ヘリオス
(時価総額959億/2015年6月16日)

2011.02.24 100,000株×10円=100万円 会社設立
(2012.10.12 株式分割1:3)
2013.04.01 15,000株×10万円=15億円増資 大日本住友製薬
株式放出4.8%

 

比較として
時価総額300億以上で2017年に上場したベンチャー企業2社のシリーズAでの放出も見ていきます。

 

株式会社GameWith
(時価総額306億/2017年6月30日)
2013.06.03 会社設立 1,550株×646円=1,001,300円
2013.08.09 増資 1,450株×2万円=2900万円 インキュベイト2号、YJ1号
株式放出49%
2014.03.07 増資 600株×25万円=1.5億円 ジャフコ、インキュベイト2号、YJ1号
株式放出57%

 

UUUM株式会社
(時価総額316億/2017年8月30日)
2013.06.27 会社設立 1,000株×1万円=1000万円
2013.10.10 増資 175株×12万円=2100万円 ANRI1号ファンド
株式放出15%
2014.04.21 増資 250株×200万円=5億円 ジャフコSV4共有ファンド
株式放出30%

 

こうしてみると、
時価総額1000億円以上のベンチャーはシリーズAでの放出が5〜10%と少ないです。

余談ですが、上場時には外部への株式の放出は15%前後に抑えておく必要があります。(資本政策の一つ)
そのため、最初の方で外部に放出している割合が高いと上場前に面倒なこともたくさんあります。

一概に、シリーズAで株式放出の割合が低いほうが成長するとは言えませんが

最初のラウンドでの株式放出は
なるべく低い割合の方が時価総額1000億円以上を目指せるのでは?

とも感じました!

 

ぜひベンチャー企業を調べるときに「株式の放出の割合」も参考にしてみてください。